乙4 物理化学の計算問題を
優しく解説(全23問)
●物理化学の計算問題でつまずいている方に
色んな参考書や攻略サイトで検索した挙句に、
「結局どこで調べてもちっとも理解できなかった!」
何故?どの参考書でも攻略サイトでもダメだったのか?
それらには大事なものが伝えるべき事が抜けているからです。
公式以外にも必要なものがあります。
それらを盛り込んで解説します。
検索にくたびれた挙句にやっとたどり着いた当サイトが最後の手段として、
こちらに巡り着いた事が必ず無駄にならなかったと思える様に、
諦めずにこの解説に食らい付けば必ずこの物理化学の問題が一通り解ける様に解説します。
ルール通りのかたっ苦しい解説など、
特別詳しくは触れられませんので
「この表現は違うわね!」と思った方は、
もっと違った言葉足らずな普通の参考書をお読みになる事をお勧めします。
●計算を忘れてしまった古い大人に向けた優しい解説
・計算知識が中学生以下である
・歳を重ね過ぎて数学を忘れてしまっている
そんな人を対象に分かりやすく解説する事を目指した解説ページです。
この試験は平均年齢が非常に高く、
中学高校の数学は既に忘れてしまった人も多く居ます。
それでも試験には合格しなければなりません。
なので出来る限り初心に返って数学を知らない!を想定して解説します。
●こんなものでも無いよりはましです
解らない人にとってここはもはやなぞなぞの世界!
頑張って参考書等で調べてもヒントですらない!
散々ネットで調べた方は何処かの質問サイトで、
「__の問題の解き方を教えてほしいです」
と言った記事に沢山遭遇したかと思います。
これは例えばですけれど、
「代入すればいいんですね!やっと理解できました感謝します!」
と言うくだりです。
「なに納得しちゃってんだ!こっちは少しも理解できなかったよ!」と言うのがほとんどです。
結局はそうなりますがそれでも合格はしなければなりませんから、
ここの記事はもう諦めて
別のサイトをと次々と探し巡り巡ってクタクタになるのです。
当サイトの現在は大手に比べて力不足で、
Google検索上位の中には入りませんが、
王手の攻略サイトには無い優しさ表現と脳への定着には工夫があるつもりです。
ここにたどり着けた皆さんが
途中で気力が持たなくなる事があっても、
諦めずに食らい付いて挑めば理解できる様になっています。
優しい問題から難しい問題まで載せていますが、
ここで計算問題を特訓して得意になり
知っていたお陰ですれすれ合格できた!と救われる事もきっとありますので
知識はいくら積んでも損はないと思います。
●始める前に知っておくべき計算のルールなど
算数が分かるくらいの学力で大丈夫ですよ!
としていますので、あまり難しく入り込まずに、
分からない人が1から身につけるので
極力当たり前な所から高度には踏み込み過ぎずで説明します。
各問題ページもその様に優しく語ります!
●「=」や「→」の左側が左辺で右側を右辺と言います
このくらいからとことん説明します。
◯「=」は左右が同じ値という意味です。
3 = 1 + 2
◯「→」も左右が同じ量になります。
「→」は、燃焼すると左の物が右の形に
化学変化するという意味です、今覚えなくて大丈夫です。
下の様な化学反応式は、
必ず左辺のC・H・Oの数も、右辺のC・H・Oの数も同じ量になっています。
C3H8 + 5O2 → 3CO2 + 4H2O
これはちょっと難しいと思うかもしれませんが、
下へ読み進むうちに分かる様になっていますのでここで分からなくても大丈夫です!
●「移項」とは左辺や右辺の数を「=」を超えて移動させる事
◯移項をすると符号が変わる
V ー 3 = 1 + 2
この式の「V」を求める場合、隣の「 ー 3 」が無ければ簡単に解けるのですが、
「 ー 3 」が邪魔になっています。
そこで「 ー 3 」を右辺に移動すると、、
V = 1 + 2 + 3
とする事ができ、符号「ー」が「+」に変化しました!
右辺のものを左辺に移動する場合でも同じ様に符号が逆に変化します。
(=をまたいで「ー」は「+」に、「+」は「ー」にと=をまたぐと逆になる)
●「4H2O」のH.O.の数の数え方
「4H2O」を例に挙げて見ていくと、
先頭に数字の「4」があり、途中で「2」が挟まれています。
◯途中にある数字は
・途中にある数字は、左の英文字(アルファベット)の物が右の数字だけあります
「H2」の様に、右に数字がある場合は左のHが2個あると言う意味です。
「H + H」と同じですがここは掛け算して
「H2」は「H x 2」と言う形で掛け算で計算する様にしましょう。
・もし右側に数字がない文字はその英文字の物が1つあると言う意味です。
「H」と「H1」は同じ意味です。
算数では、1x1=1なので、1の時は変わらないので
Hx1=Hとなり、やはり変わらないので1は省略して記述します。
「H」はHが1個、「H1」でも同じ意味でHは1個です。
◯先頭にある数字は
左端の先頭に数字がある場合は、それより右にあるものの数それぞれに、
その数字を掛けた数が存在していると言う意味です。
「4H2O」を例に挙げるなら、
「4H2」+「4O」と言う意味で、
4x「H2」と、4x「O」がくっ付いていると言う意味
・4x「H2」は、Hが2個あって更に4を掛けて8個あると言う事になります。
・4x「O」は、Oが1個あって更に4を掛けて4個あると言う事になります。
最初は混乱するかもしれませんが、実際に問題を解く時はゆっくり解けばいいです。
慣れないだけなので繰り返せばじきに理解できる様になるはずです。
●「mol」モルの数え方
上の説明で「4H2O」は、4x「H2」と、4x「O」がくっ付いていると言いましたが、
表現を変えれば、
「4H2O」は、「H2O + H2O + H2O + H2O」となり「H2O 」が4つ分有りますよと言う事です。
「2H2O」であれば「H2O 」が2つ分と言う事です。
この先頭に付いた数が「mol」の数え方で、
よって「4H2O」には「H2O」が「4mol」有りますよ!と数える事ができます。
●原子量(g)を4つ覚える必要がある
原子量を知っていないと解けない問題も中にはあります。
全体で何グラムあるか?といった問題で利用できます。
原子量の重さは決まっていて、
よく使われる「水素」「炭素」「酸素」「窒素」の4つの重さを覚えておく必要があります。
水素「H」が1個「1g」
炭素「C」が1個「12g」
酸素「O」が1個「16g」
窒素「N」が1個「14g」
この4つは必ず暗記が必要な最重要物件です!
水素Hは1g・炭素Cは12g・酸素Oは16g・窒素Nは14gと覚えておけば、
「4H2O」の重さが何gあるかを計算する事もできます。
◯「4H2O」の重さ
HとOの個数の数え方は、
ここより上に載せている「●「4H2O」のH.O.の数の数え方」を読みましょう!
「4H2O」の水素Hは1gで全部で8個あります。
「4H2O」の酸素Oは16gで全部で4個あります。
(1g x 8) + (16g x 4) = 72g となります。
ここまで読み進めると解けそうな気がしてきませんか?
その調子でどんどん吸収しましょう!
●ここから習得できるもの(算数レベルでも習得可能)
★原子量の数え方
★化学反応式の作り方
★必要酸素量の調べ方
★熱化学方程式の反応熱の求め方
ガソリンの膨張率の計算
必要な熱量の求め方
熱量を与えた温度変化や比熱の求め方
濃度%の計算
気体の分子量と体積の求め方
気体の圧力の求め方
化学平衡の話
気体の体積
★は中でも出題頻度が高く
付いていないものは出題頻度が非常に低い
頻度が低いと言ってもいつ出題されるかは分かりません。
出てしまったら取れないより、
高得点を目指すぐらいの方が
合格は間違いありませんので
当日までに積める知識は一つでも多くが安全策です。
ガソリンの体膨張率の計算など
ガソリンと付くものは、乙4最重要物品と言う事もあり覚えるべきかもしれません!
では下のボタン ∨ から計算問題の解説に進みましょう!
●問1、プロパン(C3H8)88gに含まれる炭素原子物質量[mol]として正しいものはどれか。
●問2、炭素3gを燃やすと二酸化炭素は何gできるか。
●問3、次の示性式で表される物質1molを完全燃焼させた場合必要な酸素量が最も多いものを選べ。
●問4、プロパン22gを完全燃焼させる場合消費する酸素量は?炭素を12、水素を1、酸素を6とする。
●問5、10℃のとき2,000Lのガソリンは20℃になると約何L増えるか。(体膨張率は0.00135とする)
●問6、炭素24g燃やす事で発生する二酸化炭素は何gか。
●問7、以下の熱化学方程式を用いC2H4の生成熱を求めよ。
●問8、水素(H2)、炭素(C)、プロパン(C3H8)の燃焼熱がそれぞれ286 kJ/mol、394 kJ/mol、2219 kJ/molである場合プロパンの生成熱を求めよ。
●問9、10℃の水200gに4,200Jの熱量を与えると何℃になるか。水の比熱は4.2J/(g・K)とする。
●問10、200gの水に10gの食塩を溶かした場合溶液の濃度は何%になるか。
●問11、ある気体が427℃1気圧のもとで2ℓの場合の質量が9.4g。この気体の分子量は幾らか。
●問12、3気圧で20℃のプロパン3molの体積はいくらか。
●問13、液体10gの温度を20℃→50℃まで上げるのに756Jの熱量を必要とした液体の比熱は何J/(g・K)か。
●問14、25℃の水 1000g を 45℃まで上昇させるために必要な熱量は何KJか。比熱を 4.2J/(g・℃)とする。
●問15、1000Lのガソリンが10℃から30℃になると体積は何L増加するか?
●問16、空気の中に窒素80%酸素20%を含む時、空気の見かけの分子量として正しいものはどれか。
●問17、50Lの容器の中に5kPaの酸素50Lと8kPaの窒素100Lを入れた気体全圧として正しいものはどれか?
●問18、0℃のある液体100gに12.6kJの熱量を与えると何度になるか。液体の比熱は2.1J/(g・K)とする。
●問19、80℃の銅500gを20℃の水に入れると全体の温度は25℃になった。流れ出た熱量は幾らか?
●問20、二酸化硫黄、酸素、三酸化硫黄が平衡を右に移動する組み合わせは、A〜Eのうちどれか。
●問21、水素H2が燃焼し水蒸気H2O(気)が発生する時の燃焼熱はどれか(気)気体(液)は液体の状態。
●問22、0℃1気圧にて22.4Lの一酸化炭素と酸素22.4Lを混合して完全燃焼させたとき反応した酸素の体積と反応後の気体の体積として正しいものはどれか。
●問23、0℃1気圧においてアセトン11.6gが完全燃焼するものと仮定した必要空気量として近いものはどれ。空気中に占める酸素の体積の割合は20%、原子量はH=1、C=12、O=16でありる。