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乙4 物理化学の計算問題を
優しく解説(全23問)

この問いの「空気の見かけの分子量」は必ず、28.8g/molになるので計算せず

(4)が正解なのがわかる問題です。

 

これを計算して求める場合には、

空気の成分は窒素+酸素なのでこの2つの分子量を足したものが

おおよその「空気の見かけの分子量(平均分子量)」となります。

・空気中での窒素Nと酸素Oの状態

 窒素の原子Nは、2つくっ付いた状態で空気中に漂っているので、

 窒素分子N2となっています。

 酸素の原子Oも、2つくっ付いた状態で空気中に漂っているので、

 酸素分子O2となっています。

 NもOも2つくっ付いて安定するものです。

 (分子とは、2つ以上くっ付いて安定するもの)

・問1の解説で原子量を載せていますが、

 窒素Nの原子量は14gで酸素Oは16gでしたが、空気中の窒素はN2で酸素はO2なので

 1、N2は、窒素の原子量14g x 2つなので、分子量だと28gとなります。

   更に空気中にいる窒素は28gのうちの80%なので、28g x 0.8で22.4gです。

   (14x2) x 0.8 = 22.4

  (ちなみに計算問題等で仮に 8%を求めるのであれば 0.08 を掛ける)

 2、O2は、酸素の原子量16g x 2つなので、分子量だと32gとなります。

   更に、空気中にいる酸素は32gのうちの20%なので、32g x 0.2で6.4gです。

   (16x2) x 0.2 = 6.4

 3、1と2を足して、22.4 + 6.4 = 28.8になる。

 

 まとめると、窒素H2の80%分の分子量と酸素O2の20%分の分子量を足したものが

 答え28.8gになります。

 

●間違った計算をしてもその答えも選択肢に置いている

 窒素はN2であり、酸素はO2で、共に2つある事を当日忘れていたら、

 14 x 0.8 + 16 x 0.2 = 14.4 の様に間違った答えに辿り着きます。

 これはもちろん間違いですが、

 この間違った計算をして同じ答えが選択肢になければもう一度計算をし直して、

 間違いを修正する事が出来ますが、

 自分が計算した間違った答えがもしも選択肢にあったなら、、、

 選択肢の中に「(1)14.4 」があるので、

 間違った計算をしてもその答えが選択肢にあるため、

 「見つけてしまうと疑う事なく飛びついてしまいます!」

 と言ういい例です。

 

 問8も選択肢は載せませんでしたが、計算違いでできた答えも選択肢に含まれます。

 この試験はこういったうっかりで点が取れない場面に遭遇し易いです。

 これの対策はひたすら過去問です。

問16、空気中に窒素80%、酸素20%を含む時、空気の見かけの分子量(平均分子量)として

 正しいものはどれか。原子量はN=14、O=16とする。

  (1)14.4    (2)17.6    (3)22.4    (4)28.8    (5)30.0

小数点以下や%の計算など・・計算が苦手な人は分解してみるといいです。

・0.8を掛けるなど小数点以下の掛け算は、2回に分けて計算すると

 暗算もしやすいです。

 (0.8を掛けるより「8を掛けてから10で割る」と2分けの方が暗算し易いです)

・全体の80%を求める場合は「0.8を掛ける」(8を掛けて10で割るのと同じ事)

 8%を求める計算であれば「0.08を掛ける」(8を掛けて100で割るのと同じ事)

乙4 物理化学の計算問題を

優しく解説(全23問)目次

 ●問1、プロパン(C3H8)88gに含まれる炭素原子物質量[mol]として正しいものはどれか。
 ●問2、炭素3gを燃やすと二酸化炭素は何gできるか。
 ●問3、次の示性式で表される物質1molを完全燃焼させた場合必要な酸素量が最も多いものを選べ。
 ●問4、プロパン22gを完全燃焼させる場合消費する酸素量は?炭素を12、水素を1、酸素を6とする。
 ●問5、10℃のとき2,000Lのガソリンは20℃になると約何L増えるか。(体膨張率は0.00135とする)
 ●問6、炭素24g燃やす事で発生する二酸化炭素は何gか。
 ●問7、以下の熱化学方程式を用いC2H4の生成熱を求めよ。
 ●問8、水素(H2)、炭素(C)、プロパン(C3H8)の燃焼熱がそれぞれ286 kJ/mol、394 kJ/mol、2219 kJ/molである場合プロパンの生成熱を求めよ。
 ●問9、10℃の水200gに4,200Jの熱量を与えると何℃になるか。水の比熱は4.2J/(g・K)とする。
 ●問10、200gの水に10gの食塩を溶かした場合溶液の濃度は何%になるか。
 ●問11、ある気体が427℃1気圧のもとで2ℓの場合の質量が9.4g。この気体の分子量は幾らか。
 ●問12、3気圧で20℃のプロパン3molの体積はいくらか。
 ●問13、液体10gの温度を20℃→50℃まで上げるのに756Jの熱量を必要とした液体の比熱は何J/(g・K)か。

 ●問14、25℃の水 1000g を 45℃まで上昇させるために必要な熱量は何KJか。比熱を 4.2J/(g・℃)とする。
 ●問15、1000Lのガソリンが10℃から30℃になると体積は何L増加するか?
 ●問16、空気の中に窒素80%酸素20%を含む時、空気の見かけの分子量として正しいものはどれか。
 ●問17、50Lの容器の中に5kPaの酸素50Lと8kPaの窒素100Lを入れた気体全圧として正しいものはどれか?
 ●問18、0℃のある液体100gに12.6kJの熱量を与えると何度になるか。液体の比熱は2.1J/(g・K)とする。
 ●問19、80℃の銅500gを20℃の水に入れると全体の温度は25℃になった。流れ出た熱量は幾らか?
 ●問20、二酸化硫黄、酸素、三酸化硫黄が平衡を右に移動する組み合わせは、A〜Eのうちどれか。
 ●問21、水素H2が燃焼し水蒸気H2O(気)が発生する時の燃焼熱はどれか(気)気体(液)は液体の状態。
 ●問22、0℃1気圧にて22.4Lの一酸化炭素と酸素22.4Lを混合して完全燃焼させたとき反応した酸素の体積と反応後の気体の体積として正しいものはどれか。
 ●問23、0℃1気圧においてアセトン11.6gが完全燃焼するものと仮定した必要空気量として近いものはどれ。空気中に占める酸素の体積の割合は20%、原子量はH=1、C=12、O=16でありる。

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