乙4 物理化学の計算問題を
優しく解説(全23問)
右辺に移動させる条件は
「濃度(酸素)を上げる」「圧力を上げる」「温度を下げる」の3つ。
(計算問題ではないが3つを覚えていないと解けない問題)
ここの説明は覚えなくていい内容です。
理解しながら読む必要はありません。
ルシャトリエの法則…化学平衡にある反応系の、温度、圧力、濃度などの条件を
変えると、加えられた条件を打ち消す方向に平衡が移動すること。
化学反応式の左辺から右辺へ進行する反応を正反応、
右辺から左辺へ反応する反応を逆反応という。
正反応と逆反応が同時に進行する反応を可逆反応といい「 ⇄ 」で表される。
可逆反応において、正反応と逆反応の速さが等しく、見かけ上反応がどちらの方向にも
進行していないような状態を化学平衡という。
一方のみ進行する反応を不可逆反応という。
・濃度は、加えた成分の濃度が増減する方向に反応が進行し新しい平衡状態となる。
・圧力は、反応系の圧力を増減すると、分子数が増減する方向へ反応が進行し、
新しい平衡状態になる。
圧力を上げると右辺に進行する。(分子数が減る方向)
・温度は、温度を上げると左辺に進行し(吸熱の方向)、
温度を下げる右辺に進行(発熱反応)し、新しい平衡状態となる。
触媒は一般的には平衡状態に達するまでの時間を早めるが、
平衡状態を変えるものではない。
問20、次の二酸化硫黄、酸素、三酸化硫黄が平衡を右に移動する組み合わせは、
A〜Eのうちどれか。2SO2 + O2 ⇄ 2SO3
A 圧力をあげる B 圧力を下げる C 温度を下げる D 酸素濃度をあげる E 触媒を入れる
(1) AとCとE (2) BとDとE (3) AとCとD (4) BとCとD (5) AとBとE
これは計算問題ではないのですが、
これも化学反応式の問題で同じ扱いで載せています。過去に出題された事はありますが今後出題されるかと言えばかなり低いものです。
どこかの過去問で遭遇する可能性はありますが、
上に長々載せている事は一読するのみで無駄な事は覚えず、
平衡を右辺に進行する時の発熱反応は
「濃度・圧力・温度」を「上げる・上げる・下げる」と覚える。
(出題頻度は低いので覚える時間が勿体無い、
余裕があればこんなものもあったなと思う程度の内容です)
優しく解説(全23問)目次
●問1、プロパン(C3H8)88gに含まれる炭素原子物質量[mol]として正しいものはどれか。
●問2、炭素3gを燃やすと二酸化炭素は何gできるか。
●問3、次の示性式で表される物質1molを完全燃焼させた場合必要な酸素量が最も多いものを選べ。
●問4、プロパン22gを完全燃焼させる場合消費する酸素量は?炭素を12、水素を1、酸素を6とする。
●問5、10℃のとき2,000Lのガソリンは20℃になると約何L増えるか。(体膨張率は0.00135とする)
●問6、炭素24g燃やす事で発生する二酸化炭素は何gか。
●問7、以下の熱化学方程式を用いC2H4の生成熱を求めよ。
●問8、水素(H2)、炭素(C)、プロパン(C3H8)の燃焼熱がそれぞれ286 kJ/mol、394 kJ/mol、2219 kJ/molである場合プロパンの生成熱を求めよ。
●問9、10℃の水200gに4,200Jの熱量を与えると何℃になるか。水の比熱は4.2J/(g・K)とする。
●問10、200gの水に10gの食塩を溶かした場合溶液の濃度は何%になるか。
●問11、ある気体が427℃1気圧のもとで2ℓの場合の質量が9.4g。この気体の分子量は幾らか。
●問12、3気圧で20℃のプロパン3molの体積はいくらか。
●問13、液体10gの温度を20℃→50℃まで上げるのに756Jの熱量を必要とした液体の比熱は何J/(g・K)か。
●問14、25℃の水 1000g を 45℃まで上昇させるために必要な熱量は何KJか。比熱を 4.2J/(g・℃)とする。
●問15、1000Lのガソリンが10℃から30℃になると体積は何L増加するか?
●問16、空気の中に窒素80%酸素20%を含む時、空気の見かけの分子量として正しいものはどれか。
●問17、50Lの容器の中に5kPaの酸素50Lと8kPaの窒素100Lを入れた気体全圧として正しいものはどれか?
●問18、0℃のある液体100gに12.6kJの熱量を与えると何度になるか。液体の比熱は2.1J/(g・K)とする。
●問19、80℃の銅500gを20℃の水に入れると全体の温度は25℃になった。流れ出た熱量は幾らか?
●問20、二酸化硫黄、酸素、三酸化硫黄が平衡を右に移動する組み合わせは、A〜Eのうちどれか。
●問21、水素H2が燃焼し水蒸気H2O(気)が発生する時の燃焼熱はどれか(気)気体(液)は液体の状態。
●問22、0℃1気圧にて22.4Lの一酸化炭素と酸素22.4Lを混合して完全燃焼させたとき反応した酸素の体積と反応後の気体の体積として正しいものはどれか。
●問23、0℃1気圧においてアセトン11.6gが完全燃焼するものと仮定した必要空気量として近いものはどれ。空気中に占める酸素の体積の割合は20%、原子量はH=1、C=12、O=16でありる。